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Neco の 陽なたぼっこ

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2009年 04月 30日

「ご神木」 & 「指揮者、大植英治さんの指導」

昨日、実家の母からヘルプがかかり、急いで実家へ..。
帰りにいつもの大銀杏にご挨拶に行った。

すると、その神社の宮司さんと目が合った。
この宮司さんは、いつもいつも掃除をされている。
今は丁度銀杏の花が散っている所だった。銀杏の花?
始めて、銀杏の花とガクを見た気がする。
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「うど いりますか?」ビニールの養生された箱の中のうどを見せて
頂いた。
うどは、こうして白い茎を保つ為に日に曝さないようにして
育てるのだという。
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その為の葉は、正月の門松に使った笹を使い、
その時の竹は普段の掃除の為に竹箒にして使われているらしく、
年間20本近く箒がいるとの事。
その内の一本をお土産に頂いてしまった。
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ここのご神木の大銀杏は1150年前のものであり、現在は、天然記念物に
なっている。
その銀杏の山手にもっと古い木がある事を聞いていたので、
その木まで案内してもらった。
その木は裏山にひっそり佇んでいる。
その下には、代々のこちらの宮司さんの家の墓所になっているのだそうだ。

今の宮司さんで39代目で、約800年間続いている家であり、
元々は、目の前の山の頂上にあった城の城主だったという。
その代々亡くなられたら一人一人、お墓を作られるのだそうだ。

その木は、カヤの木であり、樹齢1300年という、とても珍しいらしい。
見た目には、下の大銀杏の方が幹は大きいのだが、こちらのカヤは
太くはなっていないもの、樹皮の表面にてその古さが分かるのだという。

「昔の人は粋な事をされてたんですよ」と神社の正面にある2本の真っすぐ
そびえたつ杉と五葉松の謂れを聞いた。

「杉は、悪い事がすぐ過ぎ去るようにと...。松は良い事がずっと待ってくれる
ようにと願い植えられたものだそうです」
こんなにすくすくと天に向かって真っすぐそびえ立つ五葉松は珍しいとか..。
「ご神木」 & 「指揮者、大植英治さんの指導」_b0076008_11324781.jpg

みんなの目にする大銀杏が太陽を一杯感じ大きくのびのびと育っているのに
対し、山手にあるカヤの木は、山の木陰にひっそりと静かに佇み、その村を
守っている。そんな気がした。
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陰と陽がうまくこの場でも関わりあっているのだろう。

急いでお礼を言って事務所に帰り、そのまま私たちは、昨年新築された
なぎさ中学校に歩いて向かった。

今日はここの学校のオーケルトラを世界の指揮者である大植英治さんが
指導するというのだ。その公開レッスンが見学できるという。

体育館の2階にあるホールに学生オケのメンバーがすでに待機していた。
こんなにも沢山のメンバーがいる事にびっくりした。

我が息子が居た頃にこのオケ部が発足した筈だが、その時のメンバーは
20人あまりだった。今やプロ並みのメンバーである。

最初にミュージカル、レミゼラブル(?)を披露。
思わず鳥肌がたった。凄い演奏である。中高生でここまで演奏できるなんて..。
客席に座って聞いておられた大植さんが何度も身を乗り出し、聞いておられる。

「ご神木」 & 「指揮者、大植英治さんの指導」_b0076008_11354851.jpg

「凄い、本気になりますよ〜!」そんなかけ声で、指導が始まった。
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「こうもり」をひとつひとつ丁寧に教えられる。時間は刻々と迫っている。
これではきっと最後まで終わらないだろうな?と思いきや、時間延長し、
最後まで指導された。

まだ、楽器を持って2〜3年だという学生達がよくも
ここまでプロ顔負けの指導についていける事にびっくりである。

「恐れないで..。まずは、曲のイメージを掴む事!フラットが一杯あっても
そんなのを気にしなくていいんです。目一杯弾いて..!技術は後で付いてくるから..」
テクニックより、音楽の楽しさ、素晴らしさを感じる事。そんな本質を
大切にされる姿に感動した。

そして、最後に大植さんの指揮の元に演奏された
ニュルンベルクのマイスタージンガー」と「こうもり」の素晴らしかった事。
指導者でここまで曲が変わる事を改めて感じた。

大植さんの出身地であり、こうして、直接指導してもらえたメンバー。
このメンバー、ひとりひとりの人生の中で、とても大切な2時間半だった事だろう。
その後、一緒に見学されていた、知りあいの音楽家の人たちや仲間達と
事務所に帰り、音楽談義に花が咲いた。

この大植さんの出身地であるこの地が、文化の地であり、その発信地に
相応しい小さなホールができないのかな〜?
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by necocafe | 2009-04-30 11:37 | 素敵な音楽♪


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