人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Neco の 陽なたぼっこ

necocafe.exblog.jp
ブログトップ
2006年 05月 01日

FM773.『デポジット制』ってな〜に?

先月の14日、満月の日に、私たち仲間で五日市の沖でゴミ拾いをしまいした。
ゴミ回収の申請もあって、名前を決めなくてはいけないので、
急遽「満月清掃の会」という名前にしたのですが..

事の発端は、(いつも3日坊主なのですが)常に今度こそと思いながら、時々40分ぐらい家の近くの海岸を散歩するのですが、その時、歩き始めの学校の側で、
ビニール袋が落ちていたりするんですよね。
それをつい拾いますと、知らない内に家に帰る時にはその袋一杯になってしまうのです。
全くゴミを拾おうなんて思って出掛けていないんですけど…。

まだ、こうして拾える時はいいんですが、大潮の時など海に行くと、
もう大変。
私の手にはおえない大物があったりして...
こうなると、もう、嘆きといいいますか...何もできないまま、見て見ないふりをしてしまいましょう。という自分がいたりして...
これって結構ストレスなんですよね。
そんな話しを仲間としておりましたら、せっかくだからみんなで楽しんで、最後に貝掘りをしようよという事になりまして、この春からやっと実行という事になりました。

まあ、びっくりするようなものがあるんですよね。
今回の収穫は..
餅つき機でしょう。ボロボロに朽ちてしまったバイク、和室用照明器具、
荷物のストレシャー。家具等。
これらを運び出そうと思ったら、絶対男手が何人かいないと難しいんですよね。

最初広い海を見た時は、「思ったよりきれいじゃあない」と思うのですが、
よ〜く見て見ると、
防波堤の石の間に空き缶や瓶やプラスティク製品の残骸が一杯入っているんです。

みんなでゴミ袋を持って拾っていましたら、丁度貝掘りに来られた方が、
「これだけ一杯のお金だったら、僕もやるんだけどな?」と言われたんですよね。

ようやく、そこで、…やっと本題に入るのですが、
皆さん、『デポジット制』という言葉をお聞きになった事がありますか?
実は、製品本来の価格に容器の預かり金を上乗せして販売し、
使用後に容器を所定 の場所に戻したときに預かり金を返却することを
『デポジット制』と言います。

そんな面倒な事知らないよ!!と言われるかもしれないのですが、
実は、私たち、昔からこの制度を利用しているんですよね。お気づきでしたか?
そうです。ビールビンがそうなんです。
昔、酒屋さんがケースで届けられ、回収して頂く時、その瓶代を差し引いて次のビール代を支払っていたのを覚えておられますか?
実は、ビール瓶では、1本につき5円ずつ上乗せして販売されています。 
そのおかげで回収率は約99%。
回収したビンは洗浄後再利用(リユース)されます。 

これは業界を挙げて自主的に取り組んだ成果でしょうね。 
でも、その他のビン、缶、PETボトルは、デポジット制を採用しておらず、回収は自治体が 行うため、回収率が上がりません。
また、回収品はリサイクルに回されるか焼却、埋め 立て処分され、
ほとんどリユースされていないのが現状です。

そうそう、リユースとリサイクルの違いはお分かりですか?
リユース、リターナブル(回収)というのは、もう一度洗浄して使うというものですよね。
リサイクルは、一旦壊して、再度資源として使うという事。

もうひとつ、リデュースという言葉があるのですが、
これは廃棄物の発生抑制しようという事なのです。

この3つを3R(スリーアール)として、環境と経済が両立した循環型社会、(サスティナブル)な社会を作ろうと行った政策なのですが、..

一番環境的に大事なのは、発生を抑えるリデュースとリユースなんですよね。

欧米はデポジット制が定着している国が多く、例えばドイツでは、飲料、洗剤、
洗浄 剤の容器に約40円 のデポジットを上乗せすることを義務付け、回収率は 
95%を超えているそうです。

では、なぜ日本はデポジット制を義務付けないのでしょうか?
地球環境にやさしいリユース が促進され、よいこと尽くめのように思えるのに、
でも、それは困る、という人たちが居るの です。
日本経済は、大量生産、大量消費、大量廃棄で成り立っているからです。 
容器のデポジット制が定着し、リユースされるようになると、容器の
「大量生産」が出来なく なりますね。
すなわち、容器や容器の素材メーカーにとっては死活問題 です。

なんとかならないものでしょうか?
容器や容器の素材メーカーにもインセンティブを与えたら良いのです。
つまり、デポジット金 を欧米並みに高く設定し、その一部を容器・素材メーカー
に還元するわけです。 
それも、1回や2回のリユースでは還元しない。
リユース回数が増えるほど、還元 金を増やす。
そうすれば、メーカーは製造コストが高くても元が取れるので、何回でも 
リユースに耐え得る容器を開発するのではないでしょうか?

実は、こんな事を日本で提案し実行しようよと頑張っている人達が、
日本にも沢山おられるのです。
でもまだまだ実際日本でなかなか難しいのが現状のようですね。

でも、まずは、そうか〜?こんな事考えられるんだ〜?と皆さんが知って
もらい、そういう意識で物事を見ていくと、商品を買う際に選ぶ目が
できるのではないでしょうか?

すると、この間の海岸での男性の言われるように、..みんなが落とした
ゴミが、宝の山になるのですよね。

by necocafe | 2006-05-01 18:16


<< 桃源郷      究極のチラシ寿司。。。。 >>